2013年03月09日

記憶のしるし

「ふくおかから福幸を祈る~『きりこ』づくりワークショップ~」1日目。会場がちょうどいっぱいになる参加者が集まってくださって、熱心に制作。

「きりこ」は宮城県塩竈市以北から三陸地方南部で、神社の神職が正月の神棚飾りのために縁起物を切り抜き、暮れに氏子に配布しているもの。神社ごとに伝わる「きりこ」のデザインはそれぞれ異なり、いずれも美しいものです。漁業がさかんな南三陸町では、「きりこ」を神棚に一年を通して飾る家も多いのだとか。
震災前から南三陸町の女性たちと共に「きりこ」でまちを活性化する活動を行っていたENVISIさんが、震災後、跡形もなく姿がなくなってしまったまちで、ここで生きて来た思い出やかつての生活、未来に伝えていきたいこと、震災後の抱負を人々から聞きだし、その物語を「きりこ」にデザインして展示を行っています。まちの姿がなくなった今、「きりこ」の看板が立っていることで、かつての姿を思い起こすことができるわけで、とても大切な記憶のしるしになっているようです。
今回のワークショップはその「きりこ」にちなんだ作品を制作・展示することで、遠く福岡から南三陸町の人々に想いを寄せ、復興を見届ける気持ちを持ち続けるために企画しました。

初心者にはデザインを考えるのが難しいかも、と思いましたが、安岡雅峰先生が型紙をいくつかご用意してくださったので、それを使えばすぐに作業ができます。もちろん、型紙にアレンジを加えたり、オリジナルを考えることもOK。ステキな作品がたくさんできました。


明日も同じワークショップを開催。作品は15日まで展示します。天神3丁目「ギャラリー天神アートフレンズ」にて。ぜひお越しください。
  


Posted by アートサポートふくおか at 22:10Comments(0)