2010年06月20日

生きることとアート

「連続講座2010 アートでつなぐ人とまち」第3講。NPO法人子ども文化コミュニティの高宮由美子さんに「長期入院中の子どもとアート」をテーマにお話しいただきました。すべての子どもにアートを届けたいと思ったとき、文化施設に足を運ぶことができない、学校にも行けない子どもたちのことを忘れるわけにはいきません。子ども文化コミュニティでは入院中の子どもたちやその家族、医療スタッフのために、アーティストと一緒に病院へ出向いて、ダンスや音楽の公演、ワークショップなどの活動をされています。行き先が病院ですから、私などがやっているような学校での活動とはまた違ったご苦労があります。子どもたちの体調や心の状態への繊細な気づかいであったり、病院関係者との連携であったり、命に関わる重い現場での活動はひときわ大変でしょう。でも、講座の中で見せていただいた活動の様子を記録した写真には、病気や障害をひととき忘れたかのようにワクワクしている子どもたちの瞳、そして家族や医療スタッフの方々など大人の弾ける笑顔がありました。活動の翌日の回診で、お医者様から子どもへの「昨日は楽しかったね」という言葉かけから会話が始まり、「こういうことが大切なんですね」というお医者様自身の感想が寄せられた、というお話が胸にしみます。「生きる」ことと「アート」が根っこでつながっていることを、またあらためて感じさせられたお話でした。



Posted by アートサポートふくおか at 22:36│Comments(0)
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