2015年03月12日

ラストダンス

本日はずいぶん早い時間の更新ですが、羽田行き飛行機が大幅に遅延して待ち時間がたんまりあるので、この間に。

午前。粛々と年度末業務、校正作業など。
午後。ピアニストの長原由佳さんによる高齢者施設での音楽療法の現場に立ち会わせていただくため、福岡市内の施設へ。
長原さんの活動は対象者が一人ずつ。一人30分ないし1時間、寝たきりの方は居室で、車椅子のかたはラウンジのピアノの前で、好きな曲を演奏してもらって聞き入ったり、ピアノの鍵盤を押してピアニスト気分を味わったり。気に入った色で絵を描き、そこから空想を広げて作曲することも。
本日4人目の参加者の方は品のいい老紳士。奥さまとバレリーナだというお嬢さんたち家族とご一緒の参加。芸術ご一家らしく、おとうさんがあーといえば歌ってるねと喜び、ピアノに触れば弾きたいの?と手をとる、全員参加の活動でした。
時間が来て職員さんが迎えにくると、じゃあいつものラストダンスね、と、奥さまが車椅子のご主人の手をとり、ピアノに合わせて優雅に踊りだされました。ご主人がお元気なころは、こんなふうに歌ったり踊ったりが日常だったのでしょうね。
病気のせいであまり反応されないご主人と、楽しそうに踊る奥さま。私は気づかれないようにぐずぐずハナをすすっておりました。
美しいものを見せていただいた現場でした。



Posted by アートサポートふくおか at 18:24│Comments(0)
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