2009年11月02日

幼い子ら

ほひー。疲れました。
福岡市内の小学校で6年生対象の演劇の授業。クラスごとに3クラス、連続2校時ずつの授業で、今日は2クラス分の実施。うち1クラスは事前の打合せで「荒れている」「イジメにあっている子がいる」と聞いていたので覚悟して臨んだのですが、授業開始時間になって、担任の先生に引率され体育館に入ってきたのがたったの5人! あとの子は「並んでくれませんでした」と先生がおっしゃるので、思わず講師と顔を見合わせてしまいました。5分ほど遅れてほかの子もやってきましたが、先生の「立ちなさい」「座りましょう」の指示はムシ。講師の指示は一応聞いてくれるものの、ルールを守らず好き勝手に動く、あるいは斜に構えて動こうとしない、1人の子をはずれ者にして喜ぶ・・・などなどおそろしく稚拙で難しい集団でした。それでもなんとか、致命的な崩壊状態にはならず、流血の惨事(?)もなく授業は終了しましたが、この人たちと毎日付き合う先生は、いったいどうしたらよいのでしょう。
学校は、何かの変化をもたらすきっかけを求めてアーティストを招いたのかもしれません。
こんな状態になるなんて、「先生は何をしているの?」という受け止め方がふつうかもしれませんが、ときどき出会うこうしたクラスの先生は、ごく普通の先生です。子どもたちの心をガッチリつかんで変貌させるスーパーマン(またはスーパーウーマン)でないからといって責めることはできないでしょう。私がこのクラスの担任だったら何ができるか、と考えると、何もできそうにありません。同様に、アーティストの立場でこの子たちと出会った場合でも、たった1回の授業(諸般の制約から1回だけなんです)で何ができるとも思えません。
ずっと1人で少し離れたところにいた子、その子を笑い者にすることで結束する子たち(1人じゃ何もできないのでしょうが)、それぞれの今後を思うと胸がふさぎます。
このクラスだけでなく、「普通です」と先生が言われていたクラスも、一皮むけば暴力的な志向が渦巻いていることが垣間見える場面もありました。子どもたちはどうなってしまったのでしょうか。  


Posted by アートサポートふくおか at 23:07Comments(0)子どもの芸術体験