2010年03月31日

『企業メセナの理論と実践 なぜ企業はアートを支援するのか』

理論編と実践編あわせて300ページのちょっと重たい本。私が書いた部分は「NPOは企業の潤滑油~アートNPOとメセナ活動の連携~」という章でNPO法人子ども文化コミュニティさん、NTT西日本さん、西日本新聞社さんのご協力を得てケーススタディも交えた比較的読みやすいものになっていると思います。
アマゾンネットでも購入できます。まだ予約受付中、となっていますが、近日中に発売されると思います。2835円。うふ。

以下、内容を記載しておきます。どうぞよろしくお願いいたします。

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内容紹介
バブル経済崩壊後に見られた企業メセナブーム衰退の中、その必要性を認識していた企業はメセナを続け本質を探ってきた。
見た目の良い支援から、広く社会全体と価値と目的を共有し、協議を重ねてゆく手法への転換。
地域志向の高まりなど規模は縮小しつつも裾野の広がりと多様化が見られるようになってきている。
新時代の企業メセナの現状をを研究者・実務者それぞれの視点から考察する。

理論編では企業メセナと企業フィンランソロピーとの関係を明らかにし、なぜ企業はメセナをするのか、企業メセナはどうあるべきか、を経営学や哲学の観点から学術的に考察。
実践編では現場において日々、考え、模索しながら活動してきた人々と、魅力ある地域づくりをめざす企業の個性豊かな実践例を紹介する。


【目次】
第1部 理論編
Chapter 1 企業フィランソロピーと企業メセナ
企業はなぜメセナをするのか
Chapter 2 企業はなぜ社会貢献をするのか
市民化管理と企業メセナ
Chapter 3 企業メセナを哲学する
企業メセナと社会
Chapter 4 音楽史から企業メセナを考える
企業メセナの音楽史

第2部 実践編
Chapter 1 企業メセナ活動はどうなる
企業メセナの現実と課題
Chapter 2 野村の企業メセナ
支援企業からみた企業メセナ
Chapter 3 企業メセナと音楽教育
スクールコンサートを事例として
Chapter 4 企業メセナは音楽家を成長させる
シリーズ「大好きな長崎への音楽のプレゼント」(通算4回)とともに
Chapter 5 企業はなぜ美術館を持つのか?
三井グループのメセナ事業とは
Chapter 6 舞台芸術にとってメセナとは
公共文化ホールのファンドレイズ
Chapter 7 メセナは見返りを求める

Chapter 8 NPOは企業メセナの潤滑油
アートNPOとメセナ活動の連携
Chapter 9 聴衆と企業メセナ
聴衆にとってメセナ運動と企業の後援とは
10 東京フィルサポーターズ メセナの流儀
著者について
菅家 正端 長崎大学経済学部教授
岡部 勉 熊本大学文学部教授
岡部 由紀子 熊本保健科学大学 副学長
木村 博子 熊本大学文学部准教授
太下 義之 三菱UFJリサーチ&コンサルティング
山川 敦子 野村ホールディングス(株)
加納 暁子 長崎大学教育学部准教授
大室 晃子 東京藝術大学非常勤講師・ピアニスト
大室 康一 三井不動産(株)代表取締役副社長
高萩 宏 東京芸術劇場副館長
佐藤 正治 KAJIMOTO顧問
古賀 弥生 アートサポートふくおか代表
片倉 康行 片倉興産(株)社長
池田 卓夫 日本経済新聞社文化部編集委員
  


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2010年03月31日

退職

本日、春日の最終日。嘱託で5年、NPOで業務委託を受ける形で3年、合計8年の楽しい日々が終わりました。大過なく(と思ってるんですけど、大丈夫でしたよね?)務めることができて、うれしく思います。退職(?)にあたって、たくさんの方から有形無形のお心遣いをいただきました。本当にありがとうございます。
前職(福岡市役所)を退職するときもそうだったのですが、新しい領域に足を踏み入れることがうれしくて、退職の日はニコニコしてしまいます。前回は先輩から「お前、あからさまにニヤニヤすんな!」と怒られたほど。今回も満面の笑みでご挨拶回りをしている自分に気づき、あ、いかんと気を引き締めています。次のステップを確保しての「退職」だからニヤけていられるわけで、いまどき「次」を、それもステップアップにつながるものを手に入れるのは大変幸運なことです。だからこそ、ニヤニヤしている場合ではないですね。

明朝は朝イチの高速バスで長崎へ向かいます。活水女子大学文学部現代日本文化学科の教員として着任式に臨むためです。
4月から毎週2日ほど、長崎の女になります。でも、「アートサポートふくおか」は福岡で活動しますので誤解なきよう。

夜、明日の準備をしていたら宅配便で書籍が届きました。年度末に出ると聞いていた共著が、ホントに年度末に届いたのでビックリ。『企業メセナの理論と実践 なぜ企業はアートを支援するのか』(水曜社)です。これについては別便で。  


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