2008年11月29日

コーディネート、する?

久留米市・文化芸術コーディネーター養成講座の第4講。前回は石橋美術館のボランティアさんの活動を知ることを通じて、公共団体などが活動のステージを用意しているタイプの活動(でも能動的な活動なんですよね)の様子を理解していただき、今回は、枠組みは提供されているものの、自分で考え行動しなくてはいけない度合いが強い、「コーディネーター」の領域に関するお話をしました。事例として取上げたのは、終わったばかりの久留米市芸術家派遣事業。4つの小学校での授業の様子をビデオで見ていただき、コーディネーターとして私がどのように関わったのかをお話しました。うまくいかなかったことも含めてお話したことで、かなり関心を持ってくださった様子。来年度以降の派遣事業でコーディネーターをやってみたいという申し出が何人かからありました。やった!
夜、これまでの久留米での派遣事業や県の芸術体験講座の記録写真を整理。子どもたちの様子をあらためて思い返しながらニマニマしてしまいます。私は決して子ども好きではありません。でも、芸術体験の現場では子どもたちのオドロキやワクワクを間近に見ることができて、実にシアワセな仕事をしているなぁと実感します。その分、シンドイ仕事でもあるんですけどね。  


Posted by アートサポートふくおか at 22:21Comments(0)コーディネーター

2008年11月28日

かわいいかわいいかわいい

久留米市で県の芸術体験講座。小学校での日舞の授業。3,4時間目の実施を前に、6年女子全員に浴衣を着せるため、着付け対応の方々が学校に集合。会場に入って準備していると、学校は児童集会でレクリエーションの真っ最中。スタンプラリーで会場内もいろんな子どもがウロウロ。体験授業の前の時間はできればふつーの授業をしてほしいなぁ。子どもの気持ちもフワフワしてしまうんですよね。そこで講師である日舞の先生には「キュっと締めてくださいね」とお願い。でも、もともとキリっと美しい先生方の指導ですから、心配したような浮ついた空気は消し飛び、いい授業になりまた。浴衣の女の子たち、意外なくらいおしとやかな振る舞いでカワイイこと。体操服の男子も「うさぎ団子」の踊りをうさぎさんになりきってモチをついたり、飛び跳ねたり。かわいいかわいいかわいい子たちでした。
夕刻、市政だよりの取材を受けました。NPO団体の紹介シリーズとか。取材してくださった広報企画員さんは、アートサポーターズネットワーク主催の「アートでつなぐ人とまち」を受講しようか、と考えていたそうで、記事のためのお話以外にもあれやこれやとおしゃべりして、楽しかったです。けど、記事を書くのは大変でしょう。ウチの活動を端的に紹介するのって、難しいんですよ。12月15日号掲載だそうです。  


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2008年11月25日

西日本新聞

昨日の朝。佐世保に向って出発する直前に実家の父から電話。何かあったのかとドキっとしました。父の分かりにくいシャベリから推測するに「西日本新聞に記事が出ていると親戚から連絡があった。その記事を読みたいので新聞を買って今度来るときに持ってきてくれ」という用件の模様。ずいぶん前に取材してもらっていた「NPO草の根ひとトーク 桃子が聞きます」が掲載されたのでした。駅の売店で、独特の盛り方をされている新聞を購入。あさって持って行きます。
今日は県の芸術体験講座。北九州市の小学校で演劇の授業です。6年生ですが、少々幼いくらいに反応がよく大はしゃぎ。でも、目の前にないものを想像するのはちょっと苦手らしく、ボールを「赤ちゃん」に見立てて大切に扱う、というエクササイズは、きちんとできる子の方が少ないようでした。実生活での経験がなくても、例えば子犬とか、弱々しくて壊れやすくて守ってあげたい生き物、という想像はできないのかなぁ。  


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2008年11月24日

文化シンポジウムinさせぼ

佐世保市の文化シンポジウム。平田オリザさんの基調講演のあと、パネルディスカッションでコーディネーターを務めました。
平田さんの基調講演のテーマは「芸術文化と地域振興」。都市に文化が必要な理由をわかりやすく伝える点において絶品。芸術家のお話とは思えない(?)バランス感覚で、政治家も行政関係者も引き込まれてしまう内容でした。会場に来られた文化関係者の方からの質問、意見はあまり活発とはいえませんえしたが、ある種のショックですぐには反応できなかったのかも。じわっと効いてくるのだと思います。
後半のパネルディスカッションは、平田さんのお話を受けて佐世保での文化のまちづくりの可能性を探る議論に、と心がけました。市民の皆さんにお伝えしないといけない内容も多く、短い時間で議論を深めるのは難しかったですが、市長さんも最後まで聴いてくださったし、次の展開につながるきっかけになったらいいなと願っています。  


Posted by アートサポートふくおか at 21:50Comments(0)文化政策

2008年11月22日

石橋美術館のボランティア

久留米市の文化芸術コーディネーター養成講座第3講。今日は、文化ボランティアの実例見学としてボランティアさんの制度を美術館運営に組み込んでいる石橋美術館を訪問しました。ボランティアさんによる展覧会のガイドツアーに参加、そして収蔵作品を題材にしての対話型トークを実施していただき、美術館の後藤課長さんからボランティア導入の経緯や運営の実際を語ってもらいました。
どこの美術館ボランティアさんも同じでしょうが、皆さんとても勉強熱心。そしてご自分が勉強したことを伝えることについても熱心です。人前でしゃべるのですから、そりゃ大変。これだけの仕事を謝礼なしでやるんだなぁと、あらためて感心しました。
石橋美術館が2年前にボランティアを募集した際、定員の2倍もの応募があり、全員と面談をして採否を決定したそうですが、後藤課長さんによればその基準とは「自ら学ぶことができる人」「学んだことを活動に活かせる(アウトプットができる)人」「コミュニケーション能力が高い人」とのこと。選ばれしボランティアさんたちは、美術館での活動によって自分自身を輝かせている感じがしました。経済的な充足ではない部分で満たされている人たち。こういう人が味方についている文化施設は強いですね。
石橋美術館では、来年早々、ボランティアの追加募集を行うそうです。競争率は高そうですが、関心のある方は応募してみては?  


Posted by アートサポートふくおか at 21:56Comments(0)コーディネーター

2008年11月20日

本気の大人

久留米市の小学校で演劇の授業。久留米市芸術家派遣事業で柏木陽さんに来ていただく授業の3回目&最終回。滅多にない経験をさせていただきました。
午前中は2時限ずつ、1組&2組が発表に向けての作品づくり。5時限目には保護者の方も来校されて作品を発表する、という段取りでした。おりこう系1組に対し、個性派2組といったオモムキの3年生が対象。「3年生になって一番印象に残っていること」をテーマに5人程度のグループごとに作品ができていました。ところがイザ発表の場になると、ばっちりできていたはずの1組さん、緊張したのか声や動きが小さい。そこへもってきて2組の「なんかわからん」という容赦ないヤジが飛び、ますます萎縮する子どもたち。確かになんだかよくわからない、でも懸命の発表がなんとか終わり、2組の発表になりました。1組の演技にアレコレ言っていたわりには2組もさらにグダグダな感じ。自信がないのをふざけてごまかす様子が目に付き始めると、柏木さんが出てきて発表の中止を宣言されました。そして保護者の方に陳謝してお帰りいただくことに。
本番を止めてお客さんを帰してしまうというのは、演劇関係者にとってありえないことでしょう。ベストを尽くして活動してきても、子どもはナマモノ&マモノです。こんな展開になるとは。「すべての責任は僕にあります」と保護者の前でおっしゃった柏木さん。こんなことができるアーティストは、そうはいないでしょう。グダグダでもとにかく最後までやってしまって「うまくはないけど、子どもたちがんばりましたね」と美しくまとめることもできたのに。今日の柏木さんの姿に、ファシリテーターの仕事の重さを感じさせられました。私は久し振りにグチャグチャになって泣きました。そしてもちろんコーディネーターの私も責めを一緒に負うことになります。
ある保護者の方が「本気の大人に出会える体験をさせてもらえてよかった」と声を詰まらせながらおっしゃってくださいました。皆さんがそう感じてくださったのならうれしいことです。  


Posted by アートサポートふくおか at 00:15Comments(1)子どもの芸術体験

2008年11月19日

寒いけど働いてます

17日、筑紫野市文化振興計画審議会。一応、最終章までの検討を終え、会議の開催は最後に。答申までもうちょっと。
18日、福岡市内の小学校で県の芸術体験講座・演劇。この学校は福岡市文化芸術振興財団が演劇ワークショップを実施してきた若久小の先生が今年、異動して来られたところ。芸術体験の意義をよく理解された先生がさまざまな手段を講じてたくさんの機会を児童に提供しています。この学校の子どもたち、シアワセですね。
夕方からアートサポーターズネットワークの例会。先日行ってきたヨコトリや黄金町バザールの写真を見せながら土産話。同じく横浜に行かれた他の方からの話題提供や、田川の炭鉱とアートスポットを巡ったアートバスの様子のレポートもあり、楽しい情報交換でした。
明日は、終日久留米の小学校で演劇の授業。3回シリーズの締めくくりで発表までもって行きます。おおおおお。寒いようなので気を引き締めて。  


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2008年11月16日

CCD

午前、春日。
午後、あじびホールの「文化政策とCCDセミナー」に参加。CCDとはcomunity cultural divelopment の略。オーストラリアではコミュニティが抱える課題や社会的問題にアートを通してアプローチし、創造的な解決を目指すCCDが政策のなかに明確に位置づけられているそうです。今日のセミナーでは、オーストラリアで障がいのある人のアートを支援するNGOのディレクターを務めるガレスさんから、CCDについてのレクチャーがあり、そのあと、日本の文化政策に関する概論をニッセイ基礎研の吉本さんから、そして日本におけるCCDともいえるような具体的な3つの事例が紹介されました。私にはCCDとコミュニティアートが重なって見えて仕方がなかったのですが、ガレスさんによれば別物だそうで。「CCDは社会の変容を重視する点が特徴」といわれたけど、それもコミュニティアートに含まれる概念ではないのかな・・・。手を挙げて質問しようかと思っていたら、ガレスさんが他の質問に答えるなかで「クリエイティブシティの議論と並べて語られることが多いが、もしクリエイティブシティが経済・産業面を重視して議論されるものであれば、CCDはもっと人が生きることに関わるもの」と説明されたことで、なんとなく見えてきました。創造都市論も、人によって語り口が違い、創造産業論とほとんど同義になってしまうこともありますが、私は「そのまちに暮らす人がクリエイティブに、しあわせに生きてこその創造都市」を理解しているので、要は言葉の解釈の違いなのかも。オーストラリアカウンシルには、CCDを名に冠する担当部署があるようですから、「名前」がつくことで人と組織とお金がついてくるなら、それはそれで・・・とナットクしました。
事例紹介でビデオを見せてくださった福岡の「お遊び助っ人企画」、この4月にマンションの1室で上演した「弱法師」を制作した団体です。このお芝居は私も見ました。でも、今日のビデオで、出演者の女性たち(60歳以上限定!)が歩んできた実人生の断片を語るのを見て、お芝居そのものより感動してしまいました。彼女たちと私の年の差は、私と大学生くらいの差だと思うけど、圧倒的に彼女たちのほうに共感してしまう自分に気づき、私もそれなりに「蓄積」してきたんだな、としんみり。
  


Posted by アートサポートふくおか at 21:57Comments(0)文化政策

2008年11月15日

久留米市・文化芸術コーディネーター養成講座

今朝、長女が市内某大学に行くというのでてっきり模試だと思っていたら、B衛大の入試とのこと。B衛大を受験するとは全く知らず、母はわが娘がJ衛隊に入るのかと仰天いたしました。あんなにトロい子なのに・・・匍匐前進なんかゼッタイできない・・・と心配していたら、「記念受験」だそうです。自己採点の結果で自分のレベルが分かるし、受験料がタダだから、学校ぐるみで受けに行くことになっていると聞きました。いいのかそれで・・・。
午後、久留米市の文化芸術コーディネーター養成講座の初回。まずは文化芸術とまちづくりに関する概論から始めました。かなり多くの申込みが来ているので、参加者同士のコミュニケーションが不安。そこで、私の話のあとに、地元・久留米で活動する演劇ファシリテーター・前原寿代さんにコミュニケーションワークショップをしていただきました。雰囲気がほぐれ、次回につながる関係づくりができたのでは? 参加者は、かなりモチベーションの高い方が多いようにお見受けします。1つでも2つでも、参加者の思いが実現に向けて動き出すきっかけになるとよいのですが。  


Posted by アートサポートふくおか at 21:54Comments(1)コーディネーター

2008年11月12日

空クジなし?

11日。県の芸術体験講座で八女市へ。5,6年生を対象とした朗読劇の体験授業。事前打合せでは、「田舎の子なので表現力が乏しくて・・・」と言われていましたが、思ったとおり、そんなこたーない。ごく短時間の練習でしたが、マイクを前に堂々と「演技」をしていました。
12日、久留米市の芸術家派遣事業。小学3年生を対象とした演劇の授業の2回目。前回は、元気すぎて人の話を聴いたりルールを守って遊ぶことが苦手な子もいる様子でしたが、格段の進歩が見えた感じ。お昼、教室で子どもたちと一緒に給食をいただきました。当然、子どもたちは講師の柏木さんが自分の席の近くに来ることを期待しているわけで、私が座った周辺の子はハズレを引いたようなもの。ガッカリする子を「いいやん、別に」とたしなめる気くばりのある子もいて、ギャングたちのステキな一面をまたひとつ見つけました。  


Posted by アートサポートふくおか at 23:10Comments(0)子どもの芸術体験

2008年11月10日

なんでもあり

午前、筑紫野市。大詰めの文化振興計画審議会が来週開催なので事前打合せ。あと一息。
午後、福岡市。文化芸術振興財団、子ども文化コミュニティさんと芸術体験サポートシシテムに関する研究会。「研究会」といっても、まだお互いの活動に関する情報交換会です。少しずつ、少しずつ、何ができるのかを考えていきましょう。
午前と午後の間にやっと行けました、銀行と郵便局。たまった用事を一掃! ウチは集配局と各銀行の支店とJRの駅と西鉄の駅が近いので便利。コンビニもスーパーも複数あるし、ついでに飲み屋さんやあんな店やこんな店も。  


Posted by アートサポートふくおか at 23:39Comments(0)

2008年11月09日

まちづくり、人づくり

8日。古賀市文化のまちづくり会議。年度も後半に入り、実施できた企画の振返りと今後やってみたいことの話し合い。思った以上に持ちよられた材料は多かったのですが、「これいいね」という話から企画実現までの実務を誰がどうこなすのがよいのか、活動2年目から3年目に向けて難しい舵取りです。
9日。春日でジャズのコンサート。あわせて「人財づくり講座」のみなさんにコンサート運営の実際を知っていただく実習の場としました。実施後の振返りの時間は、もっとたくさんのお客さまに来ていただくための工夫について話題集中。チケット代金が安ければいいのか、たくさんの方が喜ぶもの(集客が簡単なもの)をやればいいのか、広報の仕方は適切なのか・・・。厳しい声も飛びましたが、この講座に集まった方々のいいところは、机上の空論の評論家ではなく「それで私は何をしたらいいか」「できることは何だろうか」「大事なことは何?」という議論になっていくところ。今、必要なのは「評論家」じゃないですからね。  


Posted by アートサポートふくおか at 22:38Comments(0)アートと地域

2008年11月07日

憧れのマナコ

5日、久留米市の小学校で県芸術体験講座の打合せ。内容は日本舞踊。正しい姿勢や手をついての挨拶、美しい所作などを学ぶ場として先生方が期待されている様子。
6日、久留米市で文化芸術振興審議会。連日の久留米。審議会のテーマは文化芸術振興計画策定後の施策・事業に関する評価について。先例が少なく難しいことですが、なんとか取り組もうとしています。
7日午前、飯塚市の小学校で芸術体験講座、和太鼓。テンポよい指導で子どもたちはノリノリ。カッコイイお兄さんとキレイなおねえさんたちに憧れのマナコの子どもたちでした。憧れる大人に出会えることも大切だなぁ。
午後、某企業が構想中のアートプロジェクトについてヒアリングを受けました。まだ、何も固まっていないようで、私がお話したことで整理できていない点が少し明らかになってきた感じ。お役に立てたのならいいのですが。  


Posted by アートサポートふくおか at 22:44Comments(1)

2008年11月04日

横浜レポート④

3日、残るメイン会場の赤レンガ倉庫に行く前に少し寄り道して、BankART1929YOKOHAMAなどの外観を写真に収め、てくてく歩いて赤レンガ方面へ。するとものすごいヒトの波が同じ方向へ向っています。「さすが横浜! アート好きがこんなにたくさん」なわけはなく、倉庫の前で開催されていた「ふるさとフェア」に行くお客さんでした。「ふるさとフェア」はおおにぎわい。私もここでオムライスをいただき、安くお昼をすませました。
で、赤レンガ倉庫のなかは、映像作品が多く、土方巽のパフォーマンスや昔「ハプニング」と呼ばれていたアート活動などの記録映像、今、話題の劇団「チェルフィッチュ」の舞台映像などがありました。
その後、帰福の前に東京に寄り、国立新美術館のピカソ展を観ました。お客さん、多し。しかも音声ガイドを利用する人が作品の前に滞在するので列が前に進まず。人の後ろからさーっと観て回りました。驚くべき多作。人生における女性との出会いと別れが率直に現れている作品、それにしても骨太。

ほんとは自分の行く末など少し考える旅にしようと思っていたのですが、やっぱりたくさんの予定を盛り込んでしまい、たくさん歩き回ってくたびれた2日間でした。でも、横浜の創造都市への取り組みの現場の空気を少しは感じとることができたかな。アートに関心がある人を惹きつけるまちづくりも戦略のうちでしょうけれど、関心のないフツーの人々への影響力をいかに及ぼしていくか、そこにはまだ工夫の余地もあるように感じた2日間でした。  


Posted by アートサポートふくおか at 00:31Comments(0)アートと地域

2008年11月04日

横浜レポート③

もう1つのメイン会場・赤レンガ倉庫は翌日行くことにして、夕方は「みなとみらいテント劇場」に横浜未来演劇人シアターの「市電うどん~特盛版~」を観に行きました。高齢になっても白塗りの化粧で街角に立ち続け、有名な都市伝説になった今はなき「ハマのメリー」さんと、これも消えてしまった横浜の市電をクロスさせた横浜オリジナルの作品。再演だそうですが、出演者が倍増するなどかなり改訂されたようです。私は初演を観ていませんが、今回の作品、かなりよかったです。時間をあと20分くらい短くしてくれたらもっと・・・。現在の横浜、みなとみらいの夜景を借景にした群舞は美しかったですよ。
テント劇場にぎっしり詰め込まれたお客は300人弱くらい? 全員が入場するのに時間がかかり、前説も終わっていよいよ開演というときに、1人の男性が立ち上がって「休憩は何分おきにあんの? こんなに詰め込んだらトイレにも行けないじゃない」とおっしゃいました。そのとおり。でもテント芝居ですからね。  


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2008年11月04日

横浜レポート②

鉄板焼き「ヒガシノミソラ」が入っている「初音スタジオ」には、アーティスト・北川貴好さんのインスタレーションもありました。ゆるかわな作品群のなかで唯一といっていいのでしょうか、昔ここで行われていた行為の残像が迫ってくるような作品。小さく小さく区切られた部屋やベッド、シャワー室がどうしても生々しく感じられてドキドキしました。
そのお隣はアーティストとのコラボによるグッズ販売のお店で、商売っ気のない店番のおねえさんに「これかわいいですよぅ」と勧められたので小さなリュックを買いました。
で、予定では黄金町から歩いてトリエンナーレのメイン会場まで行き、子ども学芸員さんのギャラリートークに参加するつもりだったのですが、予想どおり道に迷い、1時間ほどさ迷い歩いて、しかも目標の第1会場(新港ピア)じゃなく第2会場(日本郵船倉庫)に到着するというフシギなことも起こりました。なんでかな。仕方ないので第2会場の作品をさくっと観て(うーん、あんまり迫ってこない)、今度こそ第1会場へ。ここでも作品自体はなんかピンとこず、置いてあるチラシのコーナーで情報収集にいそしんでおりました。すると、「たけしの誰でもピカソ」でも紹介されたという「新聞女」に遭遇。公式イベントではなく、勝手にトリエンナーレを盛り上げるイベントを企画されたようで、数十名の方と一緒に新聞でお洋服などをつくりパレードしていたようです。
さて、子ども学芸員さんのトークは逃しましたが、大人のボランティアさんのトークの時間に間に合ったので、6,7名2組にわかれて行われたトークにくっついて回りました。もちろん、すべての作品の解説はできないし、「解説」は音声ガイドでどうぞ、私たちは一緒にお話しながら回っていきます、という正しいギャラリートークでした。ボランティアさん、お上手。ぱちぱち。作品を観ただけではそそられませんでしたが、みんなで回りつつ、あれこれ話しつつ観ているとやっぱり楽しい。発見がたくさんありました。ただ、私はアート関係者と目されてしまったようで、何かとコメントを求められ、発言するたびに「わあ、勉強になります」とおだてられるのでちょっと困りました。ボランティアさん、普段はフツーの仕事をされているそうで、美術系の学生さんも多いとか。私がご一緒したのは20~30代の女性2人組でしたが、年齢性別はまちまち。今回3回目のトリエンナーレ、過去2回もなんらかの形で関わった方がけっこうおられるようです。  


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2008年11月03日

横浜レポート①

で、トリエンナーレですが、同時期にさまざまなアートイベントが開催されていて、全体として横浜のまちがクリエイティブシティとして脈打っている感じがする? のかなと思い、短い時間でしたが、トリエンナーレ会場以外のところも歩いてみました。
横浜に到着してまず向ったのは「黄金町バザール」。以前は売春宿など違法な商売も行われていた鉄道高架下のスペースなどをアーティストの活動で再生しようという試みです。すでに報道で伝えられていたように、今回展示されている作品はほとんどが「ゆるかわ系」。地元の人にとってトラウマになっている以前の場の記憶にはふれず、家族連れが楽しめるような明るく軽い感じのイベントに見えました。そして、これも新聞に書いてありましたが、暴力団関係の方が来られた場合にそなえて、警察官がそこここに。地図を片手に高架下や川沿いの道を歩く私のようなヒトが途切れることなく続き、いかにもアート・デザイン好きそうな若者や若夫婦(ベビーカーを押したカップル多し)に混じって、地元の方と思われる白髪頭の親父さんたちが団体で見学しておられました。
案内所のお兄さんに「食事できるところは?」と尋ねたら、「ヒガシノミソラという鉄板焼きのお店が、今度の『食わず嫌い王』で紹介されるんですよ。泉谷しげるさんがお気に入りで、お土産にしてくれるそうです」と言われて行ってみました。本来は鳥取で営業している店ですが、バザールの期間中、店長のお料理に取り組む所作やお店丸ごとが「アート作品」としてここに参加しているそうです。拭きぬけの2階からお料理の様子をのぞくこともできました。ちなみに『食わず嫌い王』、11月6日OAです。  


Posted by アートサポートふくおか at 23:46Comments(0)アートと地域

2008年11月03日

やりたい放題

横浜トリエンナーレ2008に行ってきました。横浜市の創造都市への取り組みに位置づけられるアートイベントをなんとか見ておきたくて、会期中に1泊2日、福岡を留守にできるときはココしかないっ!と2日、3日にでかけました。

2日、羽田行きの飛行機はほぼ満席。3人掛けの座席で隣は年配の女性とその連れの私と同世代らしい女性。2人の会話がいやでも耳に入ります。年配の方は81歳とか。妹さんの喜寿のお祝いに海辺の観光地の旅館を予約し、自分で車を運転して行ったけれど、帰りは雪に降り込められてタクシーで福岡に戻ったという話をにぎやかにされていました。で、旅館においてきた車は、ちょうど「6ヶ月点検に出しませんか?」と言ってきた車の営業の方に「点検に出すから○○岬までとりにいってちょうだい」とお願いしたとか。「ちょーどよかったぁ」とガハガハ笑っておられましたが、やりたい放題・・・・。でも、この女性、ほんの4年前までお姑さんのお世話をしていて外出もままならなかったそうです。ご主人はその数年前に亡くなり、105歳のお姑さんを見送った77歳、晴れて自由に行動できる身になったわけです。ここまで元気でいたからこそ今は旅行も楽しめるわけで。ああ、どうぞ、やりたい放題やってくださいませ。  


Posted by アートサポートふくおか at 23:22Comments(0)