2011年09月14日

経験のある人から、ない人に伝える

午前。アーティスト・カタログ掲載団体へのアンケートをメールで送付したり、古賀ゼミブログを更新したり、もろもろのPC作業を片付け、アクロス福岡・ランチタイムコンサートへ。本日はサックスによる、テレビ・映画でおなじみの音楽。平日昼間なので700人ぐらい? お客様が集まるのがうらやましい。NPO法人とびうめの会さんが受付等の業務を担当されていました。
すぐに戻って夕食の支度など済ませ、久留米へ。市内中学校での芸術家派遣事業に関する打合せ。諸制約はありますが、アーティストさんにアイデアを出していただき、楽しい授業にしたいです。
そのままサザンクス筑後まで送っていただき、コーディネーター養成講座。座学ばっかりじゃお尻が痛いでしょうから、後半はワークショップ的に展開しました。「子どもの芸術体験の意義」がテーマ。集まった皆さん、ご自身が豊かな経験をお持ちの方だからでしょう。表現する言葉が豊か。お上が公式に開催した会議などでまとめられた言葉より、実感の裏打ちがあってよほど力づよいです。ただ、これを経験のない人に伝えるのは難しいんですよね。その難しさも現場で感じていただきたいです。  


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2010年10月26日

キラキラ

急に寒くなったのでババシャツを着こんで出かけたら、まちの人々はコートなど召されていて上着を着ていない私はちょっと恥ずかしい感じ。おババシャツで十分あったかいんですが。
ドラマスクール&ミュージカル「子どもの時間」体験者の方のインタビュー5人目。あまり学校が好きではなかったというHさん。ドラマスクールに参加して自分が気付かなかった自分に出会ったことや、学校や親との関係だけでは得られない多様な価値観に接する機会を得たことを、本当にすっきりとお話してくださいました。「私の周りにはキラキラした大人がいっぱいいたから、年をとるのが怖くない。むしろ楽しみ」という25歳のHさん。あなたもキラキラしてますよ。  


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2010年09月28日

至福

久留米市内の小学校・特別支援学級でトリオ・スケルッツァンドさんの授業。音楽と美術を融合させた楽しい授業です。ソプラノの小野弥生さん、画家・イラストレーターの保坂真紀さん、ピアノの夏川由紀乃さんによる、歌とピアノとライブペインティングと紙芝居と似顔絵書きとその他もろもろの参加型プログラム。子どもたちは知的・情緒・身体それぞれの個性的な障がいを持つメンバーですが、何が「障がい」なのやら、全くわからない素敵な反応を見せてくれました。無感動にジーッと見ていられるよりアクティブに反応してくれるほうがやりやすい、とアーティストさんたちも楽しんでいました。
終了後、担当の先生が「こんなのがやりたかったので、ホントにうれしい!」と言ってくださった、至福の時間でした。  


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2010年08月22日

子どもの時間

さらなる原稿書き。子どもの芸術体験の意義をなんとかしてコトバで表現したいと試みているのですが、その試みの一環として1996年~97年に福岡県の子ども劇場さんが実施された事業「ミュージカル『子どもの時間』」を事例にとりあげようとしています。福岡100名、飯塚50名の子どもたちと大人のスタッフが取り組んだ1年3カ月にわたるドラマスクールとミュージカル創作の活動です。きっちり残されている記録から経緯をまとめる作業。
午後は、その「子どもの時間」を子どもとして経験したYさんのお宅にお邪魔してインタビュー。当時の体験とそれが今の「自分」にどう関係しているかを語っていただきました。当時中学生だったYさんにとって、それ以前&以降の経験と切り離してどんな影響を受けたかを尋ねられても答えるのは簡単ではない様子。13,4年前の記憶も鮮明とはいえないようです。それでも、傍目で見ている大人、ではなく、当事者の語る言葉には重みがあります。Yさんだけでなく、何人かの方にご協力いただき、しっかりまとめてみたいと思います。
  


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2010年07月06日

リズム感

養護学校で芸術家派遣事業。和太鼓のジャパン・マーベラスさんとご一緒。体育館にトラックをつけることができない状況で、しかも雨が心配だったのですが、マイクロバスをバックでグイグイ運転してきて狭いところまで入ってこられました。さすが。
授業内容は何の心配もしていませんでしたが、いつもながらのリズム感あふれるご指導。さまざまな障害を持つ生徒さんたちですが、驚くほどの集中ぶりで真剣に取り組んでいました。かわゆいこと。

腕力のない私は、ちょっと荷物が重いとコロコロを転がして歩きます。ところが長崎の坂の石畳がタタったのか、愛用のコロコロがついに破損。1050円で購入し5年ほどお世話になりました。壊してごめんね、さよならね。新しい、やや高級なコロコロを購入しました。こやつ、電車の中で勝手にコロがるので往生します。落ち着け。  


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2010年05月11日

芸術体験ワークショップ見本市2010 終了!

芸術体験ワークショップ見本市2010。実は昨日から体調が悪く、おなかは痛いし、熱っぽい。でも、今朝はすっきり、「いざ」の気持ちで起き上がりました。
ワークショップを実施してくださる7組のアーティストは、いずれもお勧めの方々ばかりなので、内容は自信を持ってのご提供。やや不安だったのは集客面と同時並行でいくつもの会場を使うイベント全体の運営面でしたが、参加者は当日の飛び込みもあり、なかなかの入り。運営面でも優秀なスタッフのおかげで実にスムーズ。スタッフの半分は、久留米市「学校への芸術家等派遣事業」のアシスタントコーディネーターを務めてくださった方々だけに、頼りない主催者はワキにおいて、サクサクと進行してくださいました。ありがたや。
そして、今回の見本市は久留米市と(財)久留米文化振興会さんの全面的なご協力のもとに実施できました。これは見本市が「芸術家派遣事業」の学校からのお申込みを促進するためのものでもあったから、ですが、肝心の学校教員の皆様方の反応は鈍く、ご参加の数は非常に少ないという結果になりました。この点だけは心残り。休日に実施してもご参加いただけず(過去8年間、3回にわたり類似の事業を実施してきましたが・・・)、平日に実施すれば「授業が」「会議が」でご参加いただけず。どっちにしても参加は難しいんですね。その状況からどう展望を切り拓くか。まだまだたくさんの仕事があるとあらためて感じました。
イベントとしては(大)成功、なんですけどね。  


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2010年05月03日

Web版「アーティスト・カタログ2010」

昨日、今日と家事を片付けつつ、「アーティスト・カタログ2010」のWeb版作成作業でPCに覆いかぶさっていました。昨日は作業の途中で、なぜかトラブル。「ブログふくおかよかよか」にアクセスできなくなり、作成中だったデータを消失して世をはかなんでいました。どーせ、私なんか。でも、今日は作業が快調に進み、何日かかるだろう?とコワゴワ始めた作業が一気にほぼ完成。とりあえずアップできました。すごいぞ、私。がむばったぞ、私・・・。
ちなみに私の努力はすごいのですが、Web版カタログのデザインとか、そーゆーところは必ずしもすごくないのであしからずご了承ください。

Web版「アーティスト・カタログ2010」
http://artistcatalog2010.yoka-yoka.jp/
  


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2010年03月21日

小さな噺家さんたち

終日、春日。人財づくり講座受講生の企画運営による芸術文化ワークショップ「小学生落語体験」の2日目。子どもたち、自分で決めたネタをしっかり練習してきていました。高座名も考えてきたし、法被を着た小さな落語家さんが並んでお稽古する様に感心するやら、ほほえましいやら。今日は講師の粗忽家酔書さんがお仲間の粗忽家勘タンさんとご一緒に来てくださり、お2人それぞれの視点から指導をされました。人前で話をするときの基本的なことをおひとりが教え、もうおひとりが「演出」をつけてくださる感じ。贅沢なことです。発表順も決めて、次回は早くも子どもたちの噺家デビューです。また1週間後。準備を整えなくては。  


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2010年03月08日

芸術体験ワークショップ見本市2010 参加者募集

アートサポートふくおかでは、活動の大きな柱となっている「子どもの芸術体験の機会拡大」を推進するイベントとして芸術家の活動を紹介する「芸術家と学校・地域のお見合いセミナー」をこれまでに3回開催してきました。特に子どもを中心的な対象とした芸術体験ワークショップを実施できる芸術家のデモンストレーションなどを実施してきたこのイベントを、今年は久留米市及び(財)久留米文化振興会と連携して実施します。その名も「芸術体験ワークショップ見本市2010」と衣替え。石橋文化会館(石橋文化
センター内)で7本のワークショップを開催します。時間帯が重ならないクラスを選んでご参加ください。
5月11日(火)開催、参加無料です。
お申し込みは下記の要領でアートサポートふくおかまで。

詳細は以下のとおり。お申込み、お待ちしてます。

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芸術体験ワークショップ見本市2010

 今、音楽・演劇・美術・ダンス・伝統芸能などの芸術家の活動が、教育や福祉、医療、まちづくりなどさまざまな分野で大きな力を発揮しています。芸術家が学校を訪れてワークショップ型の授業を行ったり、障害のある方とない方が一緒に表現活動を
行ったり、アートイベントでまちを活性化したり・・・。人と人とのコミュニケーションを促進し、人やまちを元気にする力が芸術にはあるのです。あなたも芸術体験ワークショップで「芸術のチカラ」を体感してみませんか?

日時:平成22年5月11日(火)13:30~17:00
場所:石橋文化会館(久留米市野中町1015)
対象:学校教員、地域団体関係者、文化施設職員 ほか関心のある一般の方。
定員:各クラス20名程度
参加費:無料
主催:アートサポートふくおか
    〒812-0884 福岡市博多区寿町3-5-22-806 TEL090-7462-1657 FAX092-591-6517
    office@as-fuk.com http://www.as-fuk.com
共催:久留米市、(財)久留米文化振興会
後援:久留米市教育委員会
参加申込:参加したいクラス(裏面参照。時間帯が重ならない複数のクラスに参加OK)と氏名・住所・電話番号・FAX番号・メー       ルアドレス・所属(学校・団体など)と参加の動機を書いてアートサポートふくおかへメールまたはFAXでお申し込みくだ      さい。折り返し申し込み受領の連絡をいたします。
申込先:アートサポートふくおか メール office@as-fuk.com  FAX 092-591-6517
スケジュール:
   13:30 オリエンテーションⅠ  
   14:00 クラスA:コンテンポラリーダンス(講師:マニシア)    
        クラスB:クラシック音楽(講師:響ホール室内合奏団)  
        クラスC:演劇①(コミュニケーション)(講師:大福悟[結実企画])
   15:00 クラスABC終了
        クラスD:美術(講師:オーギカナエ)(~17:00 出入り自由)
   15:30 オリエンテーションⅡ  
       *13:30からのオリエンテーションⅠと同じ内容です。
   16:00 クラスE:日本舞踊(講師:久留米連合文化会日本舞踊部) 
        クラスF:ジャズ(講師:Visions)            
        クラスG:演劇②(鑑賞+体験)(講師:劇団きらら) 
   17:00 クラスDEFG終了
☆時間帯が重ならない複数のクラスに参加できます。

講師プロフィール&ワークショップ内容
クラスA:マニシア
    コンテンポラリーダンサー。障がいのある子どもや大人、日本人、外国人を問わず、身体表現の楽しさや可能性を伝えるコ    ミュニティダンスやダンスセラピーの活動を展開中。
クラスB:響ホール室内合奏団
    北九州市の響ホールを拠点に活動するクラシック音楽の合奏団から3名のメンバーが室内楽の演奏とワークショップをお     届けします。ピアノ・ヴァイオリン・チェロの編成を予定。
クラスC:大福悟[結実企画(むすびきかく)]
    学校や地域で表現活動(演劇の手法を用いたコミュニケーション学習)の講師として活躍中。演劇の力で人と人、社会と     人、アートと人を結び、さまざまなものを実らせる活動を行う。
クラスD:オーギカナエ
    久留米市在住の現代美術家。上手につくることよりも、つくる楽しさを伝えるワークショップを展開。一人ひとりがアーティス    トとなって表現できることを大切にしている。
クラスE:久留米連合文化会日本舞踊部
    古典舞踊中心の日本舞踊家の集まり。次代を担う子どもたちに日本の良き伝統文化を伝え、国際社会に恥じない日本     人の心を伝えていきたいと普及活動も精力的に展開している。
クラスF:Visions
    ジャズピアノとウッドベースのユニット。絵本のストーリーに音楽をつけたり、身体を使ってリズムの躍動感を体験するプロ    グラム等、即興的に豊かな想像の世界を広げていく。
クラスG:劇団きらら
    熊本を中心に活動する劇団。学校等でのワークショップでも活躍中。簡単な即興劇、コミュニケーションゲームなどとオリ     ジナル朗読劇の鑑賞を組み合わせたプログラムを提供。

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2010年01月28日

子どもの時間

久留米の小学校で芸術家派遣事業。NPO法人韓ソリさんとご一緒に、チャンゴの体験授業。太鼓と鉦の音が身体と心にビンビン響きました。今日は3月中旬なみの暖かさでしたが、それでも学校は寒く、半日いると足が急性しもやけで腫れています。
午後は、福岡のNPO法人子ども文化コミュニティさんの事務所にお邪魔して、もう15年近く前になる、創作ミュージカル「子どもの時間」の記録を拝借。子どもの芸術体験の評価に関する貴重な資料としてお借りしました。「子どもの時間」は1年半の長期にわたってドラマスクールを開催し、最終的にミュージカル作品を上演したもの。私は最後の公演の部分だけ見に行きましたが、それまでにない、大変新鮮な舞台にショックを受けたのを覚えています。こうした体験が子どもたちに与えたものは何か、それをどう伝え残していくのか、興味があります。お借りした資料を読み解きたいと思います。  


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2009年11月25日

ステキなうるさいオヤジ

久留米市の芸術家派遣事業で、小学校の能楽体験。福岡市能楽協議会の先生方とご一緒。鑑賞と体験を組み合わせたプログラムは、ほぼ完成品なので文句なし。今日の子どもたちは、真面目だけれど、なんだか大人しくて「熱」を感じない子たちだな、と思っていたら、授業の最後で能楽師の方々から「舞台は真剣なんだよ。扇子は昔、本当の刀だったし、間違ったら切腹、という世界。本気でやらなくてはだめなんだ」と熱いメッセージがバンバン飛びました。なんてうるさいオヤジたち。ステキでした。

午後は春日でケーブルテレビの番組撮影など。人財づくり講座で「実施」に選ばれた企画の提案者が、講師をお願いする方に連絡をとって、会っていただく約束をとりつけたようです。こういう電話をするのもドキドキですよね。できるだけ多くの受講生が一緒にお会いしに行けるよう、これから日程調整です。  


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2009年11月19日

アドリブ

福岡市内の小学校で芸術体験講座。ジャズダンスの「シン・ダンシング・ブリーズ」さんとご一緒。12月6日に発表会を控えておられるなか、準備が大変だったのではないかと思います。今回は対象の6年生が4クラスと人数が多いので、午前・午後2時限ずつの2回実施。オツカレサマデシタ。けっこう難しい振りつけ、しかもアドリブを自分たちで考えるというプログラムですが、「だいじょぶか?」という心配をよそに、けっきょくは子どもたち、やってくれました。えらい! オババは見ているだけで疲れましたが、担任の先生方は一緒になって踊っておられました。先生もえらい! 午後のクラス、グループごとにアドリブを考えてみんなの前で発表しあう時間になったら、午前の授業だったクラスの子たちが見学にやってきたのでビックリ。打合せにはなかったのですが、先生方も「見たい!」と授業を切り上げて来てくれたそうです。そして、午後のクラスの発表を見終わったあとは、「午前のクラスも見せて!」という声があがって、お互いに見せ合いっこ。ノリのいい先生たちとご一緒できると、こんな経験もできるんですね。  


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2009年11月05日

戦列復帰

北九州市の小学校で福岡県芸術体験講座。九州マリンバトリオによる打楽器の授業です。対象は2年生。ちびっこなので、どのように進行するか、アーティストも悩まれたご様子。でも、好奇心キラキラの子どもたちですから、マリンバの響きやたくさんの珍しい打楽器類にご機嫌でした。
なかには集中力が切れちゃった「困ったくん」もおり、担任の先生にしかられて「戦力外通告」を受け体育館の端でイジけていました。「あとで好きな楽器にさわれるよ。そのときは戻っておいでね」とささやいても「せん。したくない」と言っていた彼。2度目にささやきに行くと「シンバルってさわったことないんだけどな」とのってきました。そして3分後、元気に戦列復帰して、はしゃいではまた怒られるのでした・・・。
授業を終わって片付けも終了。校門を出て歩いていると、先に下校して自転車で遊びに行こうとしている彼に出会いました。向うが先に私を見つけ「こんにちは!」と声をかけてくれました。「今日は楽しかったね。またね」と言うと「はーい!」と元気に応えて走り去りました。  


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2009年11月02日

幼い子ら

ほひー。疲れました。
福岡市内の小学校で6年生対象の演劇の授業。クラスごとに3クラス、連続2校時ずつの授業で、今日は2クラス分の実施。うち1クラスは事前の打合せで「荒れている」「イジメにあっている子がいる」と聞いていたので覚悟して臨んだのですが、授業開始時間になって、担任の先生に引率され体育館に入ってきたのがたったの5人! あとの子は「並んでくれませんでした」と先生がおっしゃるので、思わず講師と顔を見合わせてしまいました。5分ほど遅れてほかの子もやってきましたが、先生の「立ちなさい」「座りましょう」の指示はムシ。講師の指示は一応聞いてくれるものの、ルールを守らず好き勝手に動く、あるいは斜に構えて動こうとしない、1人の子をはずれ者にして喜ぶ・・・などなどおそろしく稚拙で難しい集団でした。それでもなんとか、致命的な崩壊状態にはならず、流血の惨事(?)もなく授業は終了しましたが、この人たちと毎日付き合う先生は、いったいどうしたらよいのでしょう。
学校は、何かの変化をもたらすきっかけを求めてアーティストを招いたのかもしれません。
こんな状態になるなんて、「先生は何をしているの?」という受け止め方がふつうかもしれませんが、ときどき出会うこうしたクラスの先生は、ごく普通の先生です。子どもたちの心をガッチリつかんで変貌させるスーパーマン(またはスーパーウーマン)でないからといって責めることはできないでしょう。私がこのクラスの担任だったら何ができるか、と考えると、何もできそうにありません。同様に、アーティストの立場でこの子たちと出会った場合でも、たった1回の授業(諸般の制約から1回だけなんです)で何ができるとも思えません。
ずっと1人で少し離れたところにいた子、その子を笑い者にすることで結束する子たち(1人じゃ何もできないのでしょうが)、それぞれの今後を思うと胸がふさぎます。
このクラスだけでなく、「普通です」と先生が言われていたクラスも、一皮むけば暴力的な志向が渦巻いていることが垣間見える場面もありました。子どもたちはどうなってしまったのでしょうか。  


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2009年10月30日

響き

春日市の「音楽の玉手箱」事業で、小学校音楽体験教室。ヴァイオリン・チェロ・ピアノのトリオが学校の音楽室にやってきました。5年生の音楽の教科書に鑑賞曲として紹介されている曲を中心に披露。楽器や作曲家、曲に関するお話や楽器体験などで充実した授業時間でした。こんな授業のありがたさ、今はわからなくても、大人になったときにきっと思い出しますよ。あの響き、体に伝わる振動。  


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2009年10月29日

2日目

久留米の演劇授業2日目。初日はすばらしい集中ぶりを見せた子どもたちですが、さすがに2日目後半はやや注意力散漫な状態になった子もいました。昨年のプログラムの延長線上で発展させている内容に取り組むクラスと新しい手法での作品づくりに挑んでいるクラス。どちらもがんばってほしいです。
明日、最終日。保護者に公開しての発表会です。

夕刻、石橋美術館で打合せ。年明けから始まる「文化芸術コーディネーター養成講座」で、美術館サポートボランティアの活動についてお話してもらうので、担当学芸員さんとの下話でした。ついでに美術館ボランティア事情についてもいろいろとお話をうかがいました。  


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2009年10月28日

成長

久留米市内の小学校で演劇授業、初日。4年生対象で昨年に続く2年目の実施。子どもたちは昨年に比べ、大きく成長していました。昨年、講師が投げかける言葉に「できんよ」「ムリ」という反応がまず返ってきていた子どもたち。グループワークに参加しようとしない、目を離すとケンカを始める、そんな状況だったのに、今年は話を聞く態度から全く違いました。そして、「できるかな?」の問いかけに「大丈夫!」と答えて「よし!やろう」と動き始めたのにはビックリ。昨年の活動の経験から、自信を持って取り組むことができるようになったのでしょうか。
もちろん、子どもの変化は、日常的に接している先生方や保護者の方たちがつくりだす環境からもたらされるものが大きいわけですが、私たちの関与がすこーしでもプラスに働く部分があったなら、こんなにうれしいことはありません。が、まだ初日。3日目の発表まで、気が抜けませぬ。

夕方。同じく久留米市内の小学校で来月の能楽の授業の打合せ。私が同時並行でプログラムを進めているのは、今、5校? 6校? あ、7校か。もう、混乱の極み。  


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2009年10月22日

ビリーブ

小竹町の小学校で芸術体験講座。九州マリンバトリオの皆さんとご一緒。学習発表会で披露する合奏曲の指導と、さまざまな打楽器にふれることを主な内容とした授業でした。子どもたち、授業開始前に整然と並んで体育館に入場し、あっという間に整列して講師が登場するのを静かに待っているのでびっくり。なんと、お行儀のよい! 楽器演奏はお世辞にも上手とはいえませんでしたが、ふてくされたりせず一生懸命練習するカワユイ子たち。講座終了後は給食を一緒にいただきましたが、お客さんを退屈させないよう、一生懸命質問を考え話しかけてくれました。給食後は「ビリーブ」の合唱のプレゼント。「ビリーブ」はそれでなくてもうるうるしてしまう曲なのに、まっすぐに声を投げかけてくる素直な歌い方にぐっときました。最後は全員で手を振ってお見送りまで。親戚の家に来たかのようなおもてなしをしてくれた学校でした。

20日が次女の誕生日だったので、本日、家族全員のスケジュールを合わせて夕食を食べに出かけました。日ごろは帰りが遅い長女も今日はマトモに帰宅。食事の前後、娘たちの学校での出来事に笑い転げましたが、さて、こんな誕生日をあと何回迎えることができるのでしょうね。  


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2009年10月21日

過剰摂取

みやま市の小学校で芸術体験講座。5,6年生対象で、尺八と筝のユニット「西流(ウエスト・カレント)」さんとご一緒。子どもたちはとても反応がよく、演奏もお話も熱心に聞いてくれました。積極的な態度に好感のもてる子どもたち。こんな子&学校ばっかりだったらいいのですが。
お昼は校長室で給食をいただきました。炊き込みご飯に団子汁、そして小松菜のお浸し。これに牛乳とみかんがつきます。味は大変けっこうでしたが量が多い! 先生方は毎日これを食されるわけですね。カロリーの過剰摂取になるかも。夕飯が少なめでいいほど、おなかにたまりました。   


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2009年10月20日

文化ボランティア全国フォーラム2009in滋賀②

そして19日。この日は滋賀で行われている「連携」授業の現場を見せていただく貴重な機会を得ました。草津市立志津南小学校1年~6年の全学年で、芸術家や美術館と学校との連携授業を実施し、それを保護者や地域の方々、そして私たちフォーラムの参加者に公開するという、ちょっとありえないような機会でした。公開連携授業は、1年生は「おおきなかぶ のおはなしえざらをつくろう」(国語・図工)、4年生「ミュージカル『こわれた千の楽器』の公演をしよう」(国語・音楽)、6年生「とびこめ!伊藤若冲ワンダーランド」(社会・図工)などなど。滋賀医科大の学長先生による講演や「いま生きているわたしを感じよう」という5年生対象の授業、同じく5年生対象、パナソニック㈱の「冷蔵庫ってどんなふうにできるの?」なども交えて盛りだくさんのプログラムが全部公開。しかも、それぞれの授業の学習指導案が冊子になって見学者に配布されている! この指導案が出来上がるまでに、いったい何回の打合せが行われたのか、気が遠くなりそうです。私が普段、福岡で関わっている芸術家派遣事業は、学校にスムーズに入らせていただくため、できるだけ学校の先生方の負担を軽減するよう努めてきました。でも授業は本来、先生が行うもの。先生の教育者としての専門性をもっともっと生かした授業ができないものか、と活動を始めた当初から考えていました。滋賀の連携授業はまさに先生と芸術家の「連携」による授業。あるいは先生の授業に芸術家がうまく組み込まれている、というべきでしょうか。
私が特に注目していたのは、3年生の「『泣いた赤鬼』をびわ湖ホールで発表しよう!」(音楽・道徳)。実は、18日にホールで上演された「泣いた赤鬼」は、3年生が道徳で学習し、音楽の授業でも歌を歌っていた作品でした。もちろん、子どもたちはホールでオペラ作品を鑑賞しており、その経験を踏まえてさらに歌の勉強をしてみよう、というのがこの時間の趣旨。プロの声楽家が指導に訪れたうえに、赤鬼役の役者さんが舞台での扮装そのままに音楽室に現れるというサプライズつき。子どもたちのテンションが上がること! 歌声も明らかに変わりました。なんとぜいたくな授業でしょ。

また、午前中の最後の時間には、嘉田由紀子滋賀県知事による4年生を対象とした授業「昔の人々のくらしから~水を大切にする知恵~」(社会)も行われ、知事にこの事業の重要性をアピールする仕込みもきっちりされていると感じました。滋賀の取り組みは昨年度から「しが文化芸術学習支援センター」が中心となって実施されていますが、当面、3年間のプロジェクトとして県からお金が出ていると聞いています。その先は「民間」としての自立を求められることになるのかもしれません。が、プログラムの実施は民間のノウハウを活かすことがふさわしくとも、それを支える財政面も含めた環境整備は行政の役割が大きいはず。ぜひ、長期の継続が可能なシステムにしていただきたいと強く願うばかりです。

さて、まだまだ続くフォーラムのメニュー。午後は嘉田知事と文化庁の文化部長さん、地元・MIHO MUSEUMの館長さんによるパネルディスカッション、そして全体討議。全体討議では、志津南小の馬場校長先生が、今回の公開連携授業実施の経緯などをお話くださいました。馬場校長とは前夜の情報交換会で少しお話したのですが、「教員がコーディネーターでなくてはならない。僕は今回、校長として、ではなくコーディネーターとして働いた」と言われていたのが大変印象的でした。学校の先生がコーディネーターとなり、外部のコーディネーターと「連携」するといい結果につながるのは、私も何度か経験したことがあります。こんな先生がたくさんおられれば、そして校長先生としてリーダーシップを発揮できる立場になってくだされば、と、思います。

よくまあ、こんなにてんこ盛りのフォーラムを企画運営したもんだ、と半ばあきれてしまいますが、それもこれも、津屋結唱子さんをはじめ、滋賀の方々のこの事業への思い入れの深さゆえなのでしょう。福岡には福岡の環境や事情があります。そのなかで、どんな手法が一番いいのか(まず第一に子どもたちにとって、です)しっかり考えなくては、と身が引き締まりました。
また、津屋さんのご長女・ゆりさんが中核スタッフとして現場を仕切っておられる様子が頼もしくうらやましくも思えた2日間でもありました。  


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